2026年度のIRTについて
JRR-3の大学共同利用では、各装置にInstrumentation and Research Team(略称IRT)を組織し、承認されたIRTマシンタイムのもとで、装置の高度化や保守管理、研究活動を行います。
一般課題の申請期間に合わせて、各装置の装置責任者によりIRT課題申請書を作成し提出していただきます。
担当する装置の開発目標と運営方針、メンバー構成と分担などを記述してください。
中性子散乱実験審査委員会(NSPAC)および中性子科学研究施設運営委員会において、この申請書に基づきIRTとしての適性を判断し、マシンタイム配分比率を決定、承認します。
IRT課題になじまない研究課題は、一般課題として申請してください。
JRR-3の大学管理装置12台は以下の2種類のタイプのいずれかに分類されます。
・Type-A装置:主に一般ユーザーに供用する装置。年間総ビームタイムの50%(通常約80日)がユーザーに割り当てられます。
・Type-B装置:主にIRTによる装置開発やプロジェクト遂行のための長期ビームタイム使用、教育的なビーム利用等のための装置。ユーザーのビームタイムの割合は固定されていません。
各装置が現在どちらのタイプかは、中性子実験装置のページから確認できます。
IRTの任務と権利
(a)装置・装置付属機器(アクセサリー)の維持と高度化、ならびにこれらを用いた測定手法の開発
(b)担当装置のIRTマシンタイムを用いた研究と大学院生の教育の推進
(c)担当装置における共同利用実験の支援
試料チェック・緊急課題・フォローアップ・国際協力・産業利用への対応等
(d)その他、NSPACが必要と認めた事柄
IRTの自由裁量マシンタイムの使用目的
Type-A装置においては、比率p%は年間運転日数全体の50%以内とする。ただし、研究・開発・教育用ビームタイム(R+M&D)は33%以内とする。
Type-B装置においては、比率p%の上限は設けない。
(R) Research:IRTの研究および院生の教育用
国際協力・産業利用への対応等含む。Type-B装置においては、プロジェクト遂行のための長期ビームタイム使用も含む。
(B) Buffer:共同利用課題用バッファータイム
試料チェック・緊急課題・フォローアップ・オーバーブッキング対応
(M&D) Maintenance and Development:装置開発とそれに伴うパフォーマンスチェック
(O) Others:その他、NSPACが必要と認めた事柄。Type-B装置においては教育的なビームタイム使用を含む。
※産業利用課題をIRTマシンタイムで実施する場合はこの(O)に含みます。
申請方法
※2026年度申請より、NSL RINGにログインして提出する方式に変更しました。
装置責任者の方は、上部メニューの[申請]>[IRT課題申請]のメニューが表示されます。ここで申請書を作成・提出します。
申請書前半部分にあたる、研究協力者、申請日数(R, B, M&D, Oそれぞれ)は、申請書作成ページの[課題情報]タブから入力してください。
後半部分にあたる、「本年度のIRTマシンタイムの利用内容と成果報告」「来年度のIRTマシンタイムの利用計画」「最近3年間の発表論文」については、IRT課題用研究計画調書(Wordファイル)に記入する方式に変更しました。申請書作成ページの[研究計画調書]タブ内からダウンロードし、作成のうえ、NSL RING内の提出ページからアップロードしてください。
編集中・提出後の申請書全体は、申請書作成ページに表示される[PDF]ボタンから確認できます。
【申請期限】2025年11月30日(日) ※一般課題と同時です。
2025年度のIRT申請様式を参照したい場合は、課題申請窓口までお問合せをお願いします。
装置担当者について
・装置担当者は、一般課題の実施時に装置責任者と協力しながら、実験者交代や試料交換時の立会いや特殊な試料環境機器を用いた実験時の監督や利用支援、ユーザーへの装置固有教育の実施といった保安業務を行っていただくものです。
・申請書に記載する研究協力者の中から、装置担当者として推薦したい者に☑をつけてください。
・装置担当者の条件として、原子力機構の規定により「当該する装置を用いた作業等(実験含む)について6か月以上相当の実務経験があること、ならびに従事に必要な保安教育を受講すること※」を満たすことで、「供用利用実験装置担当者」として認定される必要があります。
・装置担当者制度の詳細については、上記課題申請窓口までお問合せをお願いします。資料をお渡しします。
※原文の表現を一部変更しています。