
京都大学の北川進京都大学特別教授を含む3名に「多孔性金属錯体(MOF)の開発」により、ノーベル化学賞の受賞が決まりました。
MOFの最大の特徴は無数にある小さな穴に特定の分子を取り込めることです。物性研では、益田教授(2008年当時、横浜市大所属)が北川特別教授との共同研究で、MOF内に酸素分子を閉じ込めその磁気励起状態を調べる研究が行われていました。
この時活躍したのが、研究用原子炉JRR-3に設置されている物性研の中性子共同利用装置PONTAで、MOFのような金属フレームの中にある酸素分子のスピン運動や分子振動を観測することができます。
参考情報
1.論文情報:Magnetic Excitation in Artificially Designed Oxygen Molecule Magnet | Journal of the Physical Society of Japan
2.科学新聞による紹介記事:酸素分子の磁気励起中性子散乱実験で観測 – 科学新聞
3.日本物理学会JPSJ誌での紹介:酸素分子からなる磁性体の設計とその中性子散乱実験
4.JPSJのNews and comments:One-Dimensional Molecular Oxygen Magnet —A New Type of Low-Dimensional Molecular Crystal— | JPSJ News and Comments